「実は小学生の頃。道路に飛び出て車に轢かれたことがあるんです…」そう言った教習生さまに出会ったことがあります。昔の事で記憶はあまりないそうですが、「今まで電車ばかりで車に乗ったことがなかった。車の視点を知っていたら、もしかして、子供の頃の交通事故は防げたかもしれない…」とも言ってました。
たしかに、自動車と歩行者がお互いにルールやマナーを守っていたら、防げた事故は数多くあるかもしれないですね。
これを読む皆さんは「自動車と言う凶器」を運転するうえで、ルールを理解しそれを実践していく必要があります。
今回は、「歩行者の保護」として、運転者としてどのような対応が必要なのか、一緒に学んでいきましょう。
1.歩行者のそばを通るとき
車が歩行者のそばを通るときは、安全な間隔をあけてください。
安全な間隔をあけることができない時は、徐行(車がすぐに止まれる速度で進むこと)しなければなりません。
歩行者が車に気づかず道路に出てきても大丈夫なように避けたり、狭い道では、ゆっくり走ります。
この安全な間隔というのは、状況によって様々です。
歩行者の後ろから近づくときや、傘をさして歩いている人の側、イヤホンで音楽を聴きながら歩いてる人の側を通るときなどは広く間隔をあけて通行します。
しかし、歩行者として道路を歩く場合は周囲の状況に、自分自身でも気をつけなければなりません。音楽聴く場合も周りの音が聞こえる程度にしましょう。
2.泥はねなどの防止
次に、みなさんが雨の日などで、道路を歩いているとき車に水しぶきをかけられたり、水たまりの水をかけられたりした経験はあるでしょうか。
運転者がこの行為をすると、「泥はね運転」として道路交通法違反(71条1号)にあたり、反則金を支払わなければなりません。
車はこのようなことがないように水たまりのそばを通るときは速度を落としたり、水たまりを避けたり、場合によっては止まったりして、歩行者に水をはねないようにしなければなりません。
3.横断歩道に近づいた時
次は、横断歩道に関する話です。みなさんが普段、横断歩道を渡るとき、車は止まってくれるでしょうか。
もしも車が止まらず皆さんを無視して走り去ってしまったら、どう思うでしょうか。
「別に、歩行者が待つのが当たり前でしょ。止まってくれたらラッキー!ぐらいかな。」
果たしてそれで良いのでしょうか??
まず横断歩道に近づいたとき、車は次の3つのうち一つを選び行動しなければなりません。
①横断歩道に明らかに人がいない場合
→そのまま通過できます。
② 横断歩道に人がいるかいないか明らかでない場合
(建物などで見えない時や、横断歩道付近を歩いてるだけで、渡るかわからない時など)
→停止線でいつでも止まれるような速度で進まなければなりません。
③ 横断歩道を渡ろうとしている人渡ろうと待っている人がいる場合
→停止線で一時停止をして、歩行者に進路を譲ります。
つまり、横断歩道では歩行者が優先であり、車が止まるのは「当たり前」なのです。
因みに、JAF(日本自動車連盟)が横断歩道の一時停止率を県ごとに調査しています。(2020年調査)
ベスト |
県 |
停止率 |
1位 |
長野 |
72.4% |
2位 |
兵庫 |
57.1% |
3位 |
静岡 |
54.1% |
ワースト |
県 |
停止率 |
1位 |
宮城 |
5.7% |
2位 |
東京 |
6.6% |
3位 |
岡山 |
7.1% |
止まるのは当たり前ですが、皆さんの一人一人の行動でこのパーセンテージを少しでも上げられるといいですね!
まとめ
いかがだったでしょうか。
内容はこれで全てではありませんが、道路を運転する場合には、歩行者に細心の注意を払って運転しなければなりません。
今まで歩行者として守られる立場でしたが、今後は守る立場にならなければならないのです。
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