社会的な問題になっている「あおり運転」。そんなに真後ろにピッタリくっついて「追突したら大変でしょ(怒)」と言う、信じられない運転がメディアなどでも取り上げられていますね。
今回は「どれぐらいのスピードで、どれくらいが安全な車間距離なのか?」なども含めて、学科教習として考えていきましょう。
※実際の学科教習では、この「項目7」は、学科5教程として「緊急自動車などの優先」と一緒に勉強します。
最高速度
●規制速度や法定速度を超えて運転をしてはいけません。
●規制速度とは、標識や標示に寄って指定された最高速度のことです。
●法定速度とは、政令で定められた最高速度で、標識や標示によって指定されていない最高速度のことをいいます。
上記3点、当たり前ですよね。
例えば、狭い住宅街の規制速度時速30キロの道を「運転に自信があるから60キロのスピードで走ろう!どうせ誰もいないし!」なんて事があったら、どう思いますか?
●法定速度が時速60キロの車は
・大型乗用自動車・大型貨物自動車・中型乗用自動車・中型貨物自動車・普通乗用自動車・普通貨物自動車
・660cc以下の普通自動車・ミニカー(総排気量が50cc以下の普通自動車)
・大型自動二輪・普通自動二輪・けん引自動車・大型特殊自動車
があります。
●法定速度が時速30キロの車は…
原動機付自転車
●小型特殊自動車は、構造上15km/h以上で走れません。
●他の車を牽引するときの法定速度(故障車などを、ロープやクレーンなどでけん引するとき)40km/h
●車両総重量が2.000kg以下の自動車をその3倍以上の自動車でけん引するとき。30km/h
●上記以外の場合で、自動車を牽引するとき。25km/h
(125cc以下の普通自動二輪車や原動機付自転車で、他の車をけん引するとき)
速度と停止距離
●停止距離とは、運転者が危険を感じてからブレーキをかけ、ブレーキが効き始めるまでに走る距離を空走距離といい、ブレーキが効き始めてから停止するまでに走る距離を制動距離といい、これを合わせた距離を停止距離といいます。
※ 空走距離は比例し、制動距離は、2乗する(2倍になると4倍、半分になると1/4になります。)
●停止距離が長くなる要因
・ 運転者が疲れているときなどは、空走距離が長くななります。
・ ぬれた道路や重い荷物を積んでいると、制動距離が長くなります。
・ ぬれた道路やタイヤがすり減っていると乾燥した状態より2倍程度長くなります。
安全な速度と車間距離
車を運転するときは、道路や交通の状況や天候などをよく考えて安全な速度で走行しなければなりません。
安全な車間距離とは、停止距離と同じと考えてよく、走行速度からマイナス15以上の距離(メートル)と考えて下さい。
例えば、時速60キロで走っている時は60-15で、45メートル以上が概ねの安全な車間距離、となります。
徐行
●徐行とは、車がすぐに停止できるような速度で走行することをいいます。
※ すぐに止まれる速度とは、1メートル以内で停止できる速度、10km/h以下の速度といわれています。
●徐行すべき場所は次の通りです
・ 「徐行」の標識がある場所
・ 見通しの悪い交差点 (信号機のある交差点、優先道路を除く)
・ 道路の曲がり角付近 。
・ 登り坂の頂上付近や、勾配の急な下り坂 (登り坂は徐行ではありません。)
●徐行場所以外に徐行しなければならないときは次の通りです。
・ 許可を受けて歩行者用道路を通行するとき。
・ 歩行者などの側方通過の時に、安全な間隔がないとき。
・ 車が道路外に出るため、左折、または右折するとき。
・ 安全地帯のある停留所で、停車中の路面電車の側方を通過するとき。または、安全地帯のない停留所で、乗降客がなく路面電車との間に1.5m以上の間隔がとれる場合に側方通過するとき。
・ 交差点で左折、右折するとき。
・ 優先道路、または道幅の広い道路に入ろうとするとき。
・ ぬかるみや、水たまりの場所を通行するとき。
・ 身体障害者、児童、幼児の通行を保護するとき。
・ 歩行者のいる安全地帯の側方を通行するとき。
・ 児童、幼児等の乗降のため停止中の通学通園バスの側方を通過するとき。
まとめ
「安全な速度」と言っても、実際の運転では、「何キロが安全なの?」と疑問に思う事が多いです。
これらは技能教習の中で、じっくりとお話があるのでお待ちください(笑)
また皆さんが路上教習に出てすぐに、「あおり運転」されると思います(泣)
「怖いよ!やめて!!」と思っていても、免許を取得し時間がたつと、そのような気持ちを忘れてします事があります。
「初心忘るべからず」
周りのひとから「安全・安心な運転だね!」と思われる運転を心がけていきたいですね!
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